千葉県 成田市 片岡書道教室です。
1/24~1/26 本部会議のため福岡へ行って参りました。
そして、私の席は一番前列のセンター^^;
この若輩者がこんな場所の席に座ってよろしいものでしょうか。。。
と、恐縮しながらも指定された席に着席し。。。
という、そんな話ではなくて、ここへ来るほんの1時間ほど前の出来事を今回は皆さんにご紹介しようと思ったのです。
あるお店の出汁パック商品を、福岡に来るなら買って帰りたいな。
そんな思いから、山+石 田屋 内の店舗を捜し求め、無事に品も購入。
さぁ、少し腹ごしらえして会議に出席しようと、店内通路沿いの椅子に座りました。
しばらくしたら、お隣から
『いま何時でしょうか?』
と問われるおばあちゃま。
そこから、しばらく会話が弾んだのでした。
聴くと、御歳87歳のおばあちゃま。
目が不自由で、私のシルエットのみわかる程度。
1時間ほど後のバスを、外は寒いからとこの店内で待っているということでした。
『明日は、予報で冷えるということだったから、いつもより1日早めに天神に出てきて買い物をしたのよ〜。今日はね、お仏壇に備えるお供物を買いに来たの。』
と、今日の経緯を話してくださいました。
わたしも成田から会議のために天神にやってきたことを伝えると、
『それはとても遠いところから!』
と驚かれてしまいました。
しかし、実家が伊万里だと話したら、またまたそこから話が弾み、おばあちゃまの昔話をたくさん聞かせくださいました。
そうこうしていると、おばあちゃまの普段の生活もお話しくださったのですが、わたしは涙をこらえて聞くことが精一杯でした。
『目が不自由だから、お昼寝をしたらね今日なのかもう夜なのか、はたまたもう次の日になっているのか、さあぁっぱりわからないのよ〜〜。(笑)自分でもおかしくなって笑ってしまうのよ〜。
でもね、目覚まし時計があるの。
それはね、一度頭をポンと押すと、何時何分です。と、教えてくれるの。ポンポンって押すとね、日付と時刻を教えてくれるの。それでね、あー、まだ今日のままだったわー、よかった!って思うのよ〜〜。』
どうやら、お一人暮らしのようでした。杖もついて、少しばかりの買い物の品も
『今日はちょっと多めに買って重いの。』
とおっしゃる。
ほぼ目が見えていない様子で、よくここまでバスに乗ってお一人で買い物に来られているなーと、気の利いた言葉もかけられませんでした。
バスの時刻を事前に聞いていた私は、バス停まで荷物を持ってご案内しようと思い、
『そろそろおばあちゃん、バスの時間の頃ですよ。わたし、時間に余裕があるのでこの荷物をお待ちしてバス停までご一緒しますよ。』と伝えました。
が、
『荷物持ちも、持ってくれると言われて甘えてしまうとダメになるから大丈夫よ!』
と、決して荷物を手から離さずもう一方の手には杖を持ち、
『エスカレーターもあなたが先に乗って!わたしはその後をついてシルエットを見れば大丈夫。』
と、振り返れば結局なんの役にも立たなかったのでした。
おばあちゃまがエスカレーターを無事に降りたのを確認して、
『じゃあ、おばあちゃんまたね。気をつけてね。いつまでも元気でね。さようなら。』
と、握手をしてお別れしましたが、どうしても気がかりでしばらくおばあちゃまの歩く後ろ姿を眺めていたわたしでした。
おばあちゃまの言葉今でも忘れられません。
『今日はおしゃべりができてよかったわ。
家にいると、だ〜れとも話さないのよ。
そんな日が何日も続くから今日はよかった。』
おばあちゃん。
わたしもおばあちゃんとお話できて、本当に良かった。ありがとう。